トウモロコシ

でんぷん質・糖質が多く、また食物繊維が多く、胚芽にはビタミンB1、B2、Eが豊富に含まれており、栄養的にも優れた野菜といえます。

粒は通常黄色ですが、黄色に白色が混じるバイカラー、黄・白・紫色が混在するトリカラー、乳白色の品種などがあります。


栽培面積

1株当たり縦30㎝横30㎝


栽培スケジュール

土づくり 4月~7月

播種 5月~8月

定植 5月~9月

追肥 適宜

摘果 適宜

人工授粉および雄穂除欠 適宜

収穫 7月~11月


■作物的特性

生育適温20~30℃

pHは6.0〜6.5が目安です。

温暖な気候と日当たりのよい場所を好みます。

適度な水分が必要で、乾燥も過湿も粒の肥大を悪くします。

土肥料を吸う力が強いので完熟堆肥などをすき込み、地力を高めておくことが重要です。


■発芽温度

25~30℃ 


■土づくり

1平方メートル当たり苦土石灰は約70g、堆肥は2~3kg、肥料(N:P:K=8:8:8)は約150gとします。(6-6-6の場合約200g)


■播種  

1カ所につき3・4粒をまきます。 

株間は25cm~30cmほど間をとって、深さは3cm以上、上から土をかけ、軽く踏み固めてください。

種は2・3列くらいになるようにまいてください。 こうすることによって、受粉がまんべんなく効率よく出来ます。 

種まきから発芽までは約10日ほどかかります。


■間引き

芽が生長し、高さが15cmくらい、もしくは葉が4、5枚になったら、あまり育ちそうにない株を間引く必要があります。 丈夫な1株だけを残して、1本になるようにします。

間引きは不要な苗をハサミで切り取ると、残す苗の根を傷めません。



 ■育苗 

ポットまきから3〜4週間、草丈15cm程度で畑に定植します。


 ■追肥

追肥は2回に分けて施し、同時に土寄せを行います。土寄せを行うことで枝根がたくさん伸びて生育がよくなり、また、トウモロコシは背が高くなるので倒伏防止にもなります。 

1回目 

草丈40〜50cm、本葉5〜6枚の頃にします。

雌穂が分化する直前で、ここで穂の大きさと粒の数が決まります。 株元に追肥を施し、しっかりと土寄せをしておきます。

2回目 

株の先端に雄穂が見えた頃、2回目の追肥・土寄せをします。

この頃は、雌穂からヒゲ(錦糸)が出る1週間前にあたり、受粉に備えて草勢をピークに持っていくための大切な時期です。 草丈も高くなってきているので、株元にしっかりと土寄せをしておきます。


■摘果(除房)

トウモロコシは1株に2〜3本の雌穂ができます。

実入りを良くするため1株に1つの雌穂を残して摘果します。 ヒゲ(錦糸)が発生した頃に、最も生育の優れた最上部の雌穂を残して、他の雌穂はかき取ります。

ヤングコーンとして食べられます、ヒゲが出てから1週間ほどの実が食べ頃です。


■わき芽(分げつ)は残す

株元からはわき芽(分げつ)が出てきますが、残しておきます。

①株全体の葉の面積が増えてより多くの養分が作られて穂の太りがよくなります。

②根張りもよくなり、倒伏しにくくなる効果もあります。  

③雄穂と雌穂の出る時期のずれで花粉がなくなった場合でも、わき芽につく雄穂の花粉を使って受粉させることができます。


 ■水やり 

雄穂が開花してからは、水切れに注意します。  

この時期に水切れすると、先端まで実が入らなかったり、穂の太りが悪くなります。


 ■人工授粉

株数が少ない場合は、雄穂(一番上)を切り取り、雌穂(上から二番目以降)のヒゲに擦り付けて花粉を付けます。

受粉がうまくできていないと、先端部に粒がつかないことや、部分的に歯抜けになったり、大きさが不揃いになります。

雌穂から出るヒゲが色づき始めたら、受粉完了の予兆です。

受粉後は、収穫まで土を乾かさないように水やりを行いましょう。


■収穫

開花から20〜25日、ヒゲが茶色に縮れてきたら収穫適期です。

目安としては、

①手で押すと中身の手応えを感じる。

②外皮を少しむいて上部の実の膨らみを見て確認します。  

収穫は、実の付け根を切る、または、下に倒してねじって折り取ります。

トウモロコシは冷え込んだ夜に糖度が高まるので、早朝収穫がいちばん甘いです。


 ■病害  

苗立枯病(なえたちがれびょう)

地ぎわ付近の茎や根が腐敗し、やがて株全体が枯れます。


モザイク病

葉に濃淡のモザイク模様が現れ、葉は縮れて奇形化します。 原因ウイルスをアブラムシが媒介します。


褐斑病

葉に褐色の病斑ができます。


■鳥害

防鳥ネットや糸を張っておくと安心です。


 ■虫害

ムギクビレアブラムシ

体長1〜4mmの小さな虫が集団で棲みつき、吸汁加害します。 モザイク病のウイルスを媒介します。


アワノメイガ

体長5mm〜2cmほど、黄白色のイモムシ状の幼虫が、雄穂、茎の内部、雌穂に潜り込み、実を食害します。


オオタバコガ

イモムシ状の幼虫が、雄穂、茎の内部、雌穂の子実を食害し、果実を渡り歩きます。若い穂を好んで食害します。 


ネキリムシ

イモムシ状の幼虫が、地ぎわで苗を噛み切ります。


アワヨトウ

淡緑〜褐色をしたイモムシ状の幼虫が、夜間に葉を食害します。




農作物の情報、農業栽培方法、飢餓の解決に寄与する団体・個人の整理

表題について、 収集した情報の閲覧及び比較検討をより容易に出来るようにする。

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