アスパラガス
【アスパラガス】
アスパラガスは見た目の良さや独特の歯触りと香りなどから人気があり、ソテーやサラダにぴったりの野菜です。野菜には珍しく多年草で収穫までに3年程かかりますが、一度植え付けると10年ほどは収穫することができます。
栽培面積 1株当たり縦横約60㎝を要する。
栽培スケジュール
播種 3月~4月
鉢上 4月~6月
定植 5月~7月、9月~10月
倒状対策 5月~6月
焼却 11月
収穫 3年目の4月~9月(2年目はミニアスパラガス)
■作物的特性
生育適温15~20℃、30℃までは伸長速度が早まり、これ以上は株が衰弱する。
最適土壌Phは5.8~6.1である。
耕土は深いほうが良い。
種から生育する場合は2年目までは株を養生させ、3年目から収穫する。
大苗の場合は1年目から収穫可能である。
(石川県栽培指針による)
■発芽適温
25~30度
30度くらいの水に一晩浸けておくと、発芽率が上がります。
■播種
9㎝育苗ポットや128穴セルトレイに土を入れ、乾燥しないように水やりをして管理しますその後草丈が10cm以上に生長したら、鉢か地面に植え替えます。
25℃~30℃で7~10日間で発芽させる。
■育苗
昼間25℃、夜間15℃で生育する。
播種後約1カ月から茎葉の色を見て液肥を散布する。
■土づくりから定植
アスパラガスの苗植えは、夏と冬を避けて、春か秋に行いましょう。3~5月が植え付けの適期です。
日当たりが良く他の野菜の邪魔にならない場所を選びます。
定植2週間前まで 苦土石灰を150g/m2撒き、土を耕します。
定植1週間前まで 元肥として堆肥を3kg/m2、化成肥料(N:P:K=8:8:8)を150g/m2を撒き、土を耕します。
播種後60~70日、立茎数3~4本で定植する。
マルチ使用の場合は穴直径10㎝程度にする。
植えつけ深さは5㎝程の深めにする。
畝幅90cm、高さ20cmの高畝を作り、株間30~50cmで苗を定植したら水をやります。
苗は種から栽培しても良いですし市販の苗を購入しても良いです。通常は定植から収穫まで2, 3年かかりますが1年目から収穫できる大苗も販売されています。
■肥料
アスパラガスは肥料を好む植物です。植え付けるとき、鶏糞や堆肥などの有機肥料をたっぷりと施します。そして、植え付けた年の1~2月、3年目以降の収穫後にも同様の肥料を土に混ぜていきます。 生長すると、
参考例(100平米)
1年目
3月中旬 基肥 窒素1kg、リン2.4㎏、カリウム1㎏、堆肥3t
2年目
3月中旬 基肥 窒素2kg、リン1.8kg、カリウム1.8kg、苦土石灰1.2㎏、堆肥0.5t
7月中旬 追肥 窒素0.35kg、リン0kg、カリウム0.35kg
8月上旬 追肥 窒素0.35kg、リン0kg、カリウム0.35kg
8月中旬 追肥 窒素0.35kg、リン0kg、カリウム0.35kg
苦土石灰の効用 土壌成分の中和(pH上昇)、カルシウム補給、マグネシウム補給
3年目以降
3月中旬 基肥 窒素2.3kg、リン2.1kg、カリウム2.1kg、苦土石灰1.2㎏、堆肥0.5t
7月中旬 追肥 窒素0.35kg、リン0kg、カリウム0.35kg
8月上旬 追肥 窒素0.35kg、リン0kg、カリウム0.35kg
8月中旬 追肥 窒素0.35kg、リン0kg、カリウム0.35kg
■水やり
植え付け場所にかかわらず、土が乾いたらたっぷりと水やりをしてください。活動が鈍る冬は、水やりを控えめにします。
7月~8月の乾燥期は1回に20~30mmを数回行う。
■肥料
アスパラガスは肥料を好む植物です。植え付けるとき、鶏糞や堆肥などの有機肥料をたっぷりと施します。そして、植え付けた年の1~2月、3年目以降の収穫後にも同様の肥料を土に混ぜていきます。 生長すると、
■春芽収穫
4月中旬から6月上旬まで、以下の日数を目安として収穫する。
2年生 7日間
3年生 14日間
4年生 30日間
5年生以降 50日間
■倒状対策
2mほどの高さまで茎を伸ばします。茎葉は細く倒れやすいことから、支柱を立てて株を支えましょう。草丈が伸びてしまってからでは作業がしにくいので、毎年5月頃を目安に行います。
株の両脇に2m間隔で支柱を立てて網(フラワーネット)を張ります。
■立茎
5月上旬から6月中旬までMサイズ以上の茎を6本伸長させ、それ以外は刈取する。
立茎の間隔は10~15㎝以上にする。
■整枝
立茎から40~50日後に行う。
草丈100~120㎝に達した時期に芯先1㎝を摘心する(切り取る)。
密集している場合は地際から50㎝までの下枝を切り取る。
■夏芽収穫
規格外のものは取りきる。
収穫後も継続的に灌水する。
■黄化
冬に茎葉の80%が黄変したら、地際から刈取してガスバーナーで焼却する。
寒い地域では霜よけと保温、保湿のために土、もみ殻、ワラなどを被せておくと良いです。これは2年目以降も同様に行います。
■保水
土壌が乾燥すると生育が衰えるため、土壌はやや多湿状態で管理することが好ましい。
■病害
茎枯病
蒸れや冬の寒さが原因で茎表面に小さな斑点が発生し、それが拡大して褐変し、やがて枯れてしまう病気です。
かかると回復しないことから、感染した株は引き抜いて処分します。
一度発生すると他の株にも伝染するので、できるだけ早く発見し、対処することが大切です。
対策方法としては、前年の茎葉は畑に残さないこと、水はけや日当たりを良くすること、発症した株を早めに取り除くことなどがあります。
■虫害
ジュウシホシクビナガハムシ
幼虫や成虫が株を食害します。放っておくと地上部が食べ尽くされてしまうので、発見したらすぐに農薬で駆除しましょう。
カイガラムシ
茎葉に寄生する害虫で、成虫は薬が効かないため、ブラシなどを使って株からこすり落とします。幼虫は、早めに殺虫剤を散布して駆除しましょう。
ヨトウムシ(夜盗虫)
名前の通り夜に活動するため、昼間は土の中などに潜んでいるので見つけにくいという、厄介な害虫です。葉が食べられているのに、虫の姿が見当たらない場合は周囲の土の中を探してみましょう。
アブラムシ
こまめに観察し、少しでも発生したら捕殺しましょう。
■広いスペースに植え付け、たっぷりと肥料を与えることがポイントです。 根が深さ1~2mと長く、樹高も1m以上になることから、プランターや鉢で育てるときは30cm以上の深さのあるものを準備しましょう。また、植え付け時と定期的に有機肥料をたっぷりと施すと、太いアスパラガスを収穫することができます。
■株分け
10年程栽培すると根が過密状態になり細い茎ばかりが出るようになってきます。
こうなったら株分けのタイミングです。
株分けによって株を若返らせましょう。
3月頃に根株を掘り起し、それぞれに2, 3個の芽が付くように手で2つか3つに分けて植え替えます
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